2023年夏のオカイコ実習、いよいよ明日からスタート!
毎年恒例、KIT嵯峨の夏といえば、お蚕実習。その昔は、蚕糸生物学コースの夏の実習で、泊まり込んで1週間強、お蚕様と戯れる…いや、育てまなぶ実習だった。当時私は応用生物学コースだったので、夏の蚕祭りには参加せずにいたのだが、あれから40年弱の時間を経て、実習を率いるほうで蚕祭りに参加中。時とともに大きく変わったのは、泊まり込みの実習ではなく、通いの実習になったこと。下の写真は、土曜日の蚕。4眠のものがおおく、5齢のものもまだ体は小さい。 この夏の実習を中心となって進めてくれているのは、蚕の専門家、長岡先生。秋野は、にこにこしながら、基本的にそこに居るというのが仕事。 なぜって、私はアリ屋だし、まじめに蚕を飼育して実験していたのは1990年の卒業研究の期間だけ・・だから。とはいえ、その時はずっと人工飼料飼育だったが、実験操作を開始した5月ぐらいから卒研の都合もあって12月だったか、もしかしたら1月にもまだ飼育していたかもしれない。生物リズムに関する実験だったので、基本的にはほぼ絶えず5齢の同時期の蚕が常に一定数居続けるような状態で飼育していたので、GWも夏休みも冬休みも、学園祭の時も、ともかく毎日が1に飼育、2に飼育、3・4がなくて5に飼育。1に電極セット、2に記録用紙の巻取り、3・4は停電することなく記録ができることを祈るぐらいで、5に記録用紙の取り換えと記録からのデータの読み取り。土日含めてほぼ毎日ラボにでてきては、何かしらやっていたものだ。他所のラボもそんな感じ。皆、いつでも、どこかに、誰かがいる状態で、松ケ崎2号館南棟は半ば不夜城化していた。誰かが常にいるから、夜中突然に、魚を買い出しに行こうと話がもりあがり、先輩の車にのって皆が早くから京丹後に出かけてしまい、日中ラボはもぬけのから。魚を買って戻ってきた学生で、夕方ごろから人が集まり、夜には楽しい宴がはじまる…ということもちょこちょこあった。当時の院生部屋の名前は「山猫軒」。いや懐かしい・・ 今は時代が変わった。就活もはやまった。インターンシップだなにだと、学生もあれこれ忙しい。実験は進んでいるだろうかとやきもきして眺めているのは教員ばかりなのかもしれない。 そんなボヤキをよそに、明日月曜からはお蚕実習。殻を脱いで、5齢になった頭でっかちさんがどのぐらい増えているのか、ちょっと覗きに行ってこよう。